いま日本のスポーツ選手が
素晴らしい成果を上げている。
それは大変喜ばしいことで、更に、
できるだけ長く活躍していただきたい。
しかし私の立場から言うと、無理を重ねて
続けていくと、
若い時は、精神力、気力が
体を引っ張って行く。
しかし本来なら悲鳴を上げ、
パフォーマンスに影響を与えてしまうことも
それゆえ見えなくなってしまう。
すると次第に
自分としては不本意な結果しか出せなくなる。
それでは、そこまで行きつくための努力が
もったいないと思うし、残念なのだ。
もし体の変調が表面化する前に、
精神面でのトラウマ、ストレスを解除したり、
体にかかっているあらゆる負担を
取り除くことをしていたなら、
その選手はきっと素晴らしいパフォーマンスを
長期にわたって示すことができるのだと思う。
それが数年で失われるのは、あまりに惜しいのである。
我々のやっている治療が、
多くの一般の人に対しても、
またそれら有能な選手のためにも
十分生かされる時代が来ることを望む限りである。