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剛極まりて柔となる

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最近興味を再び持っているのが
芦原英幸である。

久しぶりに、その動きを映像で見てみると
昔、見て気づかなかったことが分かる。

それは他の人達の動きと比べて
全く異質であるということである。

芦原先生の動きは、力が抜け、
リラックスしている。

しかもそれで受ける側は
もの凄くダメージを受けるようである。

上半身は安定していて、
腰は安定している。

動きに余裕がある感じなのである。

かといって、隙があるようにも思えない。

それ故、天才と言われる所以なのであろう。

他の人の演武は素早く、力強いのだが、
余計な力が体に入っているように見える。

その分だけ、力が拡散するように見える。

こうゆう凄い人の動きを見ていると
非常に安心して見ていられる。

芦原先生も若い頃はもっと固い動きを
していたのではないかと思うが、

熟練し、体が、技が研かれるに従って
動きの質が変わったのであろう。

私の見ていた映像資料の中で、
芦原先生は、自分の腰が辛くなり、

医者に行ったけど治らず、
整体で治したと言っている。

医者からは全く空手はできなくなる
と言われたが、治ったというようなことを言っていた。

ALS(筋萎縮性側索硬化症)という
難病になって50才の若さで亡くなられた。

あと10年芦原先生が生きていたら
空手界は随分変わったろうとまで言われていた。

前にも書いたが、本当に体を使う人々が
私達の行うような治療を受けていたとしたならば、

もっと違った人生になっていたかもしれない。

そうすれば世の中はもっと違う状況に
なっているということがあるのだろう。

私達がそれをするのではなく、
そういった人材の人達を助けることで、
我々は随分と世の中に貢献できる可能性が
あるのだと思っている。

その為にも、より優れた治療が
もっと世の中に認めてもらえる日が
来ることを私は切に願う。

表題の「剛極まりて柔となる」

これは正しい修業をしていくならば
そうなるのだということである。

剛の剛の最大極致まで高められたのは

「拳道会」の「中村日出夫先生」である。