このブログを読まれている人の中には
死んだ人の顔を、直接みた経験を
持っている方も多々おられることと思う。
人は死んでしまうと、まさしく物となってしまう。
生きている時の姿をよく知っている程
その差の違いに驚く。
その差とは、すなわち生命である。
それがあるか、ないかで組織は生きて活動する。
思考や感情など、精神活動もしかりである。
我々治療家は、その生きたバイタリティと呼ばれ、
生命力と言われるものに働きかけるのである。
生命の力が、体全てに行き渡り、組織を運転させ、
動かしていくのである。
病気になった組織に働きかけるのではなく、
それを治すシステムに働きかけるわけである。
スティルの言った健全とは、そういったことを指すのであろう。
すなわち、力なく、弱って、障害された所に働きかけるのではなく、
それを戻す働きに対して働きかけるということである。