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言葉と思い込み / 治療でのコミュニケーション

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以前にも書きましたが昨日も同じ事が起こった。
人間とはこう言うものかと、つくづく考えさせられた。

最近また雨が降り続き、風邪が治りにくいので、
「冷えないようにして下さい」と私は言いました。

「分かりました」

私の六感で「?・・・」と言う感じがあったので、
「温めるのではないですよ」と再度言うと、

「違うんですか」と

やっぱりと私は思い、言ってしまいました。

「私は冷やさないように、とは言いましたが、
温めて下さいとは言ってませんよ」

「違うんですか」

「私は日本語で、冷やさないようにと
言ったのであって、温めるとは言ってません」

「どう違うんですか」

まだ理解していない様子。

「冷やさないと言うのは、自分の感覚で
寒いかなと感じたら、着るものを増やしたり
するなど工夫して下さいと言う事です。

温めておくと言うのは、周囲の状況に
関係なく温かい格好をしているという事でしょ。

前に、私が冷やさないようにと言ったら、
暖房の効いた部屋で、ホカロンをして
汗をかいたとおっしゃっていましたよ。
同じ間違いをする所でしたね」

とここまで話をして、やっとこさ
理解したようです。

こちらが、こう言ったら
こうとってくれるだろうと
話をするのだけれど、

もしかすると結構こちら側の
意図が通っていないのかもしれません。

基本的に私は治療に関係する事以外で
患者さんとお話をする事はありません。
それは治療の邪魔になる為です。

しかし、私があえて話をしている時には、
それはそこに、ある意図があってお話をしています。

だから、生活での注意も、できるだけ
手短に伝えようとするのですが、

こんなふにうに違って受け取られてしまうと、
かえってまずいかなと思うのですが
どうしたものですかね。

コミュニケーションがきちんと
取れるというのは大事です。

しかし、言葉がこちらの気持ちを
きちんと伝えない場合、
ひどい場合は誤解されかねません。

そんな小さな事でと言うのが、
後々大きな出来事になって行くかもしれません。

それが親子間であっても、
夫婦間であっても、やはり起こると思います。

野口先生はこう言っていました。
「食べれない」と「食べない」では1字が
違うだけだけど、生と死を分けると、

「食べない」は自らの意思でそうしているので、
死なない。

しかし、「食べれない」は自分の意思とは
別にそうできないので、下手したら「死」に
繋がる訳です。

言葉の使い方、そして話した事が
きちんとした形で伝わる事、
短い時間で確実にと思うなら、

大事な事は繰り返し、
違う表現で話をして、くどいと思われても
こちらの意図が伝わったかを確認する事は大事ですね。

違う表現をして、相手は初めて理解すると言う事も起こります。