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運動は?

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患者さんに、よく、何を健康の為に
やればよいですかと聞かれます。

私はまず、老若男女問わず、
柔軟性をつけること、
次に心肺機能を高めること、
最後に筋力をつけなさいと言います。

そして、散歩は健康に良いですか?
とも聞かれます。

悪くはありません。

しかし、もしあなたが若い人なら、
単なる散歩では使われる筋肉が限定され、
充分な運動とは言えません。

散歩を運動として充分に効果を出させるには?

人間の身体は、最初は負担のくる運動量であったとしても、
つまり筋肉痛など起こすわけですが、

次第に筋肉が強化されてきますので
負担になってきません。

もし負担にならなくなった運動を続けるとしたら、
それまでにつけた筋肉を維持するだけということになります。

その筋肉量が多く、かなり鍛え上げたのを
維持するというなら、それでも十分でしょう。

しかし、体力のない人が運動を始めて、
最初は大したことなくても筋肉痛を起こし、
その運動を続けて、耐えきれるようになっても、
同量の運動では体力は決して上がっていきません。

1つの方法は、やはり少しずつ量、密度、質の高い
運動にいていくか、時間を長くすること。

それと、時々運動のパターンを変えて、
いつもと違う体の部位を鍛えるようにして、
次々変えていくことでマンネリ化させないなどが考えられます。

具体的にどうやるのか、腕立て伏せを例にしましょう。

時間を長くするというなら、最初10回からスタートし、
少しずつ回数を増やしていく。
15回、20回、35回、40回・・・・

しかしこれだと、体力、筋力はつきますが、
その為に多くの時間をかける羽目になります。
(しかし、100回を目指すとかの運動選手には、
それが必要なこともあります。筋持久力が付くからです。)

次の方法は、密度を変える、です。

これは最初5回、10回、15回、20回・・・と
一定の回数が出来るようになったら、

ゆっくり動作をするやり方で5回、10回・・・と増やしていき、
また20回まで来たら、両手の間隔を狭めて普通に行い、
20回までできるようになったら、その狭い間隔のまま
ゆっくり行うという風にします。

最後の方法は、5?20回まで普通にできるようになったら、
(つまり基礎的筋力がついたら)、

5回はハイスピードで、次の5回はゆっくりで、
次の5回は手の間隔を狭めて、というやり方で
慣れるまで続け、

容易に出来るようになったら、
5回を両手の間隔を広げ、
次の5回は両手を上下に(右手は上、左手は下と言う感じ)、
次の5回は上下逆(つまり右手を下、左手は上という具合)
にするという、タイプの違う方法に切り替えるというものです。

このやり方は、少し頭を使いますね。

私の勉強した武道では、
本当に伸びる人間は努力だけの人ではなく、
練習の仕方に頭を使う人で、工夫することの
出来る人だと教わりました。

まさしく、その通りです!

このあたりの凄い人として頭に浮かぶのは
大東流柔術の佐川義幸先生です。

興味ある人はぜひとも
「透明な力」を読んでみてください。