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2017年2月28日

WTS通信 294 歯科学論考 パート3

WTS通信 294 歯科学論考 パート3

メカニカル的にはこのようなことが考えられる。

 

そして、トラウマの問題、精神の問題、
食習慣の問題も咬合に関与する。

 

噛むことがトラウマのことも、トラウマゆえ
噛むことに影響することがある。

 

それゆえに歯ぎしり、食いしばりなどの
無意識の行為には、複雑な要因が絡んで
難しいのである。

 

それらはいびきや無呼吸症とも関係しているし、
この顎、TMJの問題を解決することが、いかに
重要なのかは、もっと多くの人が知り、
解決していかねばならない。

 

では、歯を使う、口を動かす、しゃべる、
食べるということで、何が起こるかを
少し考えてみよう。

 

歯は物質に近いけど、それを埋め込んでいる、
歯茎、歯肉のところに、当然神経が来ているし、
歯の中にも神経がある。

 

であるならば、歯からくる情報の受動と、
歯を使うときの能動的働きが存在する。

 

その中には、過去から積んできた情報を
もとに行動が調整される。

 

たとえば固いものを噛んだ時、これが
噛みきれるものか、どのぐらいの力を
使えば良いか、歯からくる情報をもとに
力を調整すると、無意識的に(オートマチックに)
食塊を奥歯に持って行って砕くことをする。

 

固いものをよく噛んだり、噛む回数の多い人は
側頭部の筋肉が発達してくるし、口の締まり
具合を見れば、意志が強い人だと感じる。

 

顔の筋肉の発達にも影響するし、
その状況を見て、顔を見て占う
人相占いというものもある。

 

つまり顔面筋肉の発達、顔かたちは
その人の性格や運命にも関わるということは
昔から考えられてきたということである。

 

過去に舌を噛んでしまい、歯を欠いて
しまった経験を持つ人は、無意識に
それを恐れるし、何か口をかみしめ、
刺激が欲しかったり、落ち着かない人は、
ガムを食べたり、タバコを吸ったりの
誘因ともなっていることもあろう。

 

噛むことも、精神に焦りがある人は、
早くなったり、よく噛まずに飲み込んで
しまうことをしてしまう。

 

小さいことから、「泣くな!男の子は
簡単なことで泣かないのだよ」と言われ
続ければ、ぐっと口を食いしばり、また
言いたいことも言えず、耐えてきた人は、
口床の筋肉が固くなってしまう、自分の
思うことも話せなくなっていることがある。

 

このように、口に関わることが多様な
問題を含んでおり、健康問題に精神の問題に
多く絡んでくることが少しは理解いただけると
幸いであり、この問題にもっときちんと
向き合うべきなのである。

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