ある程度のテクニックを学び、臨床も増えてくると
知らぬうちに「何とかもっとよくできないか」と
己以上の能力を求めてしまう。
つまり、今の、現状の状態や状況に対して
正しい認識が出来なくなってくるのだ。
「治してあげたい」は大事な気持ちであるが、
実際の治療の中では、冷徹なくらい冷静で
いるほうが良い。
ただたんたんとやるべきをやって終える。
「やりすぎていないか?」「不足はないか?」
を考え、OKなら、「今日は終わり」とすることである。
ただ単に「観察者であれ!」と私は言うが
これはなかなか難しいことである。
科学者の実験時の心と言うことであるが、
人はついつい「欲」が出る。
これをコントロールしていかなければ
いけないということである。