武術は、思うに相手の力の流れを見て、
感じ、つかみ、捉え、止めたり、方向を
変えたり、ときとして狂わせたりの
技術と言える。
そしてむしろそうした技術を持たぬは、
武術は単なる蛮力をふるう暴力と
変わりがない。
それは身体の作り出す動きであったり、
目には見えない身体の中で起きている
力の動きであったりする。
治療においても、相手の力の流れを見取る
能力は重要である。
そういうことを考え、そして意識して
触れていくことが重要であり、
何も考えずに単に治療しているのは
いつまでたっても単なる治療作業にしか過ぎない。