治療に来られる人は、
今ある辛さを一刻でも今すぐにでも
全て取り去って欲しいと願う。
当然ではあります。
しかし、それは大きな目で見てダメです。
理由の1つは、もし、その時全てを
取り去るような治療を(できたとして)
したことで体が全て良くなったとします。
事故以外で、体が壊れていく時には、
時間をかけてそうなっていくものです。
それを急に正常な状態に体をもっていっても
受け入れてくれません。
脳は治っていく過程を認識して、
少しずつ適応して体を変えていく方が
良い状態を体のものとして、受け入れ
持続するものだからです。
理由の2として、悪い所、治りきらないことで
体自らが良くなろうかとする力を出し、又それを
学んでいくと考えられます。
理由3として、患者自身が自分の体を
壊してきた過程を認識し、それを変えていく習慣-
精神的、考え方等や、身体動作を身につけなければ、
健全な生活や人生を送れないと思うからです。
何事によらず過保護はダメということです。
故に、私の考える素晴らしい治療の先生というのは
体を治せる先生ではありません。
それは大事な要素ですし、求め続けねばならないのです。
しかし、人に教え導くことのできる先生こそが
本当に素晴らしい先生なのではないかと思います。
少なくとも、私はそういう先生になりたいと、
そうやっていると...。
そして多くの先生にそういう道を歩んで欲しいと
思いますが、如何でしょうか?