ワールドセラピーシステム

脳に対する新たなる可能性

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当院に自閉症を持つあるお子さんが
治療に来られている。

最近はだいぶ良くなっていて、来た時に
ちゃんと挨拶は出来るし、こちらが
話しかけることに応じてくれている。

ところがこの日は、どうしたことか
そうではなかった。

挨拶しても私の方を見てくれず、
反応してくれないのだ。

それどころか、「~先生、蹴ってもいい?」
「~先生、殴っていい?」と言いながら蹴りだした。

肘をうったり、パンチを出したかと思うと、
今度は「〇〇先生を蹴っていい?」
「△△くん殴っていい?」といって、
母親を困らせていて、治療に入れないのである。

そこで私は前から考えていた「脳治療」を行った。

ほんの1分くらいで大人しくなってくれ、
私に挨拶も返してくれた。

それどころか、最初に言っていた
「~先生、蹴っていい?」から、
「~先生、好き」と言ったのである。

それを見て母親は笑っていたが、
私のやったことがいかに画期的
テクニックであったかも知る由もなく、
そのままいつも通りのWTSの治療に入れて
母親も一安心されたようであった。

その後はいつもの通り、最後まで
おとなしく治療を受けてくれた。

ただし、

特筆すべきことが起こったのである。

私が治療のため位置を変えるので、
イスを動かした時に、その椅子が
倒れてしまったのだ。

「バタン!」その子からは見えない
頭部の方だったのだけど、何年も来ていて
初めて聞く言葉を言ったのだ!

「先生、大丈夫?」である。

私は「大丈夫だよ」と言って平然として
そのまま治療をしていたが、内心は
「えっ?」と思ったのである。

昔より私は脳に対する治療の
重要性を訴え続けてきた。

今の私は脳をWTSの方法、無血手術
の方法、BDFTの方法、ニュートラルバランス
による方法、そしてインパクションテクニック
による方法、クラニアルテクニックによる方法と
色々行っている。

私以外にも、脳のどこどこと特定し、
治療している先生は何人もおられる。

私はそのやり方に対し、
何を言うつもりもない。

確かに局在化して治療するのも
効果があるし、私の上記に挙げた
テクニックの中にもある。

ただ、この数年脳の局所を狙って
治療する以外に脳の働きを考え、
もう一つのアプローチ法を考え実践してきた。

それはインパクションテクニックとBDFTに
おいて顕著になっていて、すでにそこそこに
効果を出すことが分かっていた。

しかし、今回の急激なる変化。

1分前とは全く別人格と思われるほど、
つまり攻撃性をしめしていた子が
「好きだ」といっておとなしくなって、
しかも「大丈夫?」とまで聞いてくれる
変化のあり方。

これで、私の仮説は正しい、そして
有効であることを臨床が証明した
ということなのだ。

ただし、今回の場合、時間をかけて
ゆっくりと脳にアプローチなんていう
ことはできなかったので、脳の触診をして
「ハードポテンシー」による治療を行い、
効果、しかも即効的効果を出したのである。

本当にこの時の様子はビデオに残して
起きたかったと思うほどの変化であった。

しかも痛みとか何とかではなく、精神状態を
変えたということが本当にすごい出来事で
あったのだ!それが何よりも嬉しい!!

1.ハードポテンシーによる治療の正しさ
2.新しい脳アプローチによる仮説を証明した

この2点において、しかも即変化したという
点において、本当に画期的なものである。

これは脳を探ることのできるほどの触診能力と
そこに対して適切なテクニックを使えることが
絶対条件である。

いつか本格的に脳に対するアプローチを
セミナーで教えたいと思う。

なんせ本当に私がいま死んでしまったら、
これらすべての技術や理論は消滅して
しまうのだから。

このテクニックがこの理論が正しければ、
脳障害による心身の異常をかえていく
新しい治療を行得ることを意味する。