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23年通っても

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ある患者さんが全身的に症状を持っていて、
少しづつ良くなっては来ていたが、まだ
強く残るところがあった。

たまたま問診で、太極拳をやっていて、
その時、調子が悪いという話が出た。
検査すると、エネルギーバランスが悪い。

詳しく聞くと、23年間やっているそうだけど、
詳しい要訣はどうも全く学んでいないようである。

門外漢の私でさえ知っていることも知らない。
ごくごく当たり前の基本事項しか知らないのである。

気の通し方、勁道の作り方を全く知らないので、
気が滞り、きちんと回らなくなっているのだ。

だから当院で治しても、週2回の練習で身体を壊す。
これでは治りようもないのである。

ましてや本人は、太極拳は身体に良いぐらいにしか
考えないので、間違っても身体に悪いなど考えていない。

私は身体にきちんと気が通るように調整して、
最後に太極拳での身体の使い方の、ごく一部の基本を教えた。

治療後、身体はすっかり楽になったという感想であった。

何も知らずにただ教えるのは、問題ない身体の人には
大丈夫でも、人によっては害をなすこともあることを
指導者は知ってもらいたい。

しかし、正当な太極拳を学び、教えているなら、
決してこのような問題は生じないだろうと思うので残念である。

最低、中国拳法の先生なら、「丹田の動き」「気の流れ」
「勁道の通り」ぐらい目で見て、教え、おかしいところを
治せるだけの技量を持ってほしいものである。

でなければ、人の上に立って先生と呼ばれては
いけないと思うのだが、どうであろうか?