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感覚?情報

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感覚.....これは我々治療家は大事な能力として
発達させねばならない能力である。

これは能動的に働きかける時において
又、受動的に働きを読み取る時にも重要な技能なのである。

東洋思想に陰陽の考えがある。

知っている人も多いだろうが、円の中に2つの人魂のような形が
組み合わさって、その人魂の中に円が描かれているイラストである。

あれは無から、陰陽の2つのエネルギーが現れ、その陰の中にも陽を含み、
陽の中にも陰を含むというもので、これを陰中の陽、陽中の陰という思想で、
それがバランスがとれて世の中の全てはバランスがとれる。

すなわち中庸であるという考えである。

いきなり、東洋哲学に話が飛んだのであるが、これは全ての事象
だけではなく、技術においても同じことが言える。

最初に説明した感覚の話にしてもそうなのだ。

つまり、能動的に働きかける感覚の中にも、
受動的感覚を働かせ、逆に受動的感覚の中にも
能動的感覚を働かせるということがあるのである。

その点、傾聴という技術を用いて説明してみよう。

傾聴というのは内臓マニピュレーションにおいて
最大級の重要技術である。

これなくして、内臓治療は効果を発揮
しえないのである。

手の感覚において、ロングタイドを用いるのと
同じくらい重要なものである。

詳しい説明は、私の書いた「傾聴テキスト」を
購入して、よーく読んでください。

傾聴を主に検査に用いるならば、
これは陰として作用させねばならない。

以上の話を聞いて、「その通り」と思う
治療家は、きちんと勉強をしている治療家であり、
「当たり前」と思う人は、かなり技術を使えている人であり、

何のことを言っているかよく分からない人や、
言っていることは分かるが、感覚はないという人たちには、
もっと私のもとで勉強を積む必要がありますぞ(笑)

ともあれ、全てのことは単に学ぶだけではなく、
その中に働いている原理というものを
よーく理解し、身に着けている必要が
あるということである。

陽があってはならない、自動力を読み取る時も
同じである。しかし、自動力を治療する場合を考えてみると、
これは感じ取りながら生体に働きかけることを
するのである。つまり陰中の陽である。

これを武術的に説明すると、最初の傾聴検査は「柔」、
自動力を読み取るも「柔」、自動力の治療をするは
「柔中の剛」である。武術なら、「柔」「剛」「柔中の剛」
「剛中の柔」というものである。

では、「陽中の陰」は、治療において何かというと、
マニピュレーションがそれである。

能動的に働きかけるのが陽であるが、
働きかけている組織が、術者の働きかけでどのように反応し、
どういう状態になっているかを感じ取ることを
同時に行っているわけで、これは陰ということになる。

すなわち、「陽中の陰」がマニピュレーションの時に
働いている感覚なのである。