名刀は抜き身のままではいけません。
鞘に収まっていなければよくないと言われます。
良い刀ほど、鞘のうちにあると言います。
とかく新しい技術を身に着けると、
人はそれを使ってみたくなるものです。
しかし、それは良くありません。
全ての道具は、そしてテクニックは、
使うときが来るまでは、きちんと
しまわれているべきです。
しかし、さび付いてはいけないので、
時々は出して手入れした方が
良いとは思います。
技術を使いたがっているうちは
本物ではありません。
練達の人は、使うべき時と意味を
十二分に理解しているものです。
そして、使うときにすっと出せる。
そんな状態が良いのです。
そして、何の気負いもなく、
すらすらっと使って
さっと収めてしまう。
何か特別なことをやったという
意識なく使いこなす。
それが身に着けているという
事であります。
何かを学ぶときは、
こうありたいと思う限りです。