ワールドセラピーシステム

何で?

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多くの患者さんは、なかなか良くならない
自分の症状の理由を知りたいと思っている。

それは本人が全く予想だにしない場合もあるし、
指摘されて、やはりそうかと思うものもある。

この場合、本人も言われたらそう思うけど、
これで悪くなっていると思いたくない心理が働くのか、
私が、体調が悪くなった原因に心当たりありますかと
聞いても、ありませんと答えられることが多い。

人間とは不思議なものである。

昔ある患者さんを検査すると、大変首の動きが悪く、
左右に振り向く動作が出来ないでいた。

その人は車の運転を良くするとのことだったので、
私は、「そんな首では後方確認の時に体ごと動かさないと
見えないでしょう?」と聞いた。

その人は「そうですけど」と、それが何かと言う感じの返事なので、
私は「誰か他の人の運転する車に乗ったことありませんか?」

「あります。」

「その人が後方確認するとき、首だけ回しているのを
見たことありませんか?」

「ありますけど。」

「それが普通です!!」

「そうなんですか?私はその人は特別に首の動きが
柔らかい人だと思っていました。」

「他の人が車を運転するときに、後方を首だけ回しているのを
見たことありませんか?」

「あります」

「と言うことは、その人たちは普通で、あなたがおかしいということに
なりませんか?」

「そうですね。」と初めて分かったような返事が返ってきた。

人は誰しも、自分は平均的と思いたがるようである。

特に日本人は、隣の人と同じであることで
安心する人が多いようです。

日本の教育が「右へ倣え」という、支配者層にとって
好都合な人を作るようにされている為ではないかと思っています。

みんなが携帯持ってメール、ツイッターやるから自分もてな具合です。

だから自分は平均的で、そんなに悪くないし、
特別に身体に悪いことしてないのに、
調子が悪いのはなぜ?と考えるようです。

しかし、その人の生活の日常の中に問題点が
多々あったりもします。

ある患者さんは、突然顎が痛くなったと訴えてきました。

前にはそんなことなかったので、色々と聞いて確認していくと、
歯や口臭の為に、最近毎朝ガムを噛んでいるとのこと。

治療で良い状態にしてから、「ガムはダメです」と話し、
やめてもらうようにしました。

次に来られた時に、顎の痛みは出なくなっていました。

患者さん側も、自分の身体に何が悪いのか考えてほしいし、
我々治療家側は、それを見つけ出して、なぜ身体に
良くないのか、何がどう身体を壊すのか、
十分説明できるだけの知識を持たないといけません。