武術の世界では、「水のごとくあれ」という言葉があります。
水はいかなる形の器にも適合し、形を変えて入る。
水は静かにたたずみ、もし石が落ちてきて波紋が立っても、
静か内水面をただよわす。
しかし、流れ出せば、石をも削っていく。
そして水は、流体、固体、気体の全ての形に変化する。
また多くのものを溶かす、最高の溶媒でもある。
その順応性や変化、そして最も柔らかい物質でありながら、
石をも削る力を持つ。
それで、「水のようになりなさい」と教えるわけだ。
我々治療家も、臨床においてはこのようでありたいと思う。