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力の伝播

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例えば、池にボートが静かに浮かんでいるとします。

それを両手で後ろ端から力を込めて押せば、
ボートは池の上を波立たせて進んでいきますね。

もし、人差し指でボートの後ろから、
一定の力で、安定した状態で、
一方向の力を加えていくならば、

最初は全く動かなくても、次第に力が伝播していき、
やはり池の上をすべるように、
波も立てずに動いていくことでしょう。

つまり、目に見えざる小さな力と言えど、
無力ではなく、大きな影響を与えうるということである。

それを例えば、ネックレスで見てみると、どうなるだろう。

非常に軽いものならまだ良いが、
ある程度の重さがあり、それを直接首の
皮膚の上からかけていたのなら、

最初はそれほどでなくても、
長い時間、ましてや毎日つけているなら、やはり

それは首周囲の筋肉や頚の骨に負担をかけて
異常を生じ、手のしびれ、肩こり、頭痛、
その他内臓障害まで作るかもしれない!

同じことが、イヤリングやピアス、
カチューシャ、髪しばり、ショルダーバッグ等でも言える。

では、ハイヒールを考えてみたい。

ハイヒールを履きこなせない多くの女性もしかりですが、
色々ある中でも、ここでお伝えしたいのは
何とか履きこなしている場合のことです。

その人の身体は一生懸命ハイヒールを履いて
バランスを取ろうと、身体の神経、筋肉、諸々を働かせています。

本来ならやらないですむ済む仕事を身体はしているわけです。
その分、余計にエネルギーを使い、体力を失います。

が、しかし、身体はそれでも頑張ります。

その上にさらに何か負担のかかる状態になっても
体力のある人なら、大丈夫でしょう。

しかし、そうでない場合は?

もしかすると全く予想できない症状や
病変を引き起こすのかも知れません。

よくよく考えてほしいものです。「絶対にはくな」とは言いません。
女性がきれいに見せようとし、きれいになることは大賛成です。

しかし、健康を壊すとなると、どうかなと思います。
場合によっては一生後悔する病気が待っているかも知れません。
はくとしても、毎日でなくても良いのではないかと提案したいです。

今まで話した原則は治療する側にも重要です。

すなわち、大きな力で治すテクニックは、
変化も早く大きく変化させられるかも知れませんが、

周囲に波立たせたボートと同じく、
周辺組織にも大きな負担をかけることがあります。

小さな力でも正しい方向に、正しく、集中力を
持ってすれば、周辺に対し負担をかけず、

身体や脳が、ゆっくりと変化して、

その変化を認識し、適応していける時間を持てるということです。