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有形と無形

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伝統技法の中に、多くの型と言うものがある。
初心者は形を見よう見まねで学んで身につけていく。

先生と同じ動作が出来るようになったからと言って、
マスターしたという事にはならない。

何度も型を繰り返すうちに、
それを行うための集中力、
身体のつくり、(中国武術では勁道と言う)
思想理念 等々が出来て
魂が宿る。

そこに無形の技術が習得され、
その伝統をはじめて受け継いだと言える。

かの有名なブルース・リー
(彼は俳優、アクションスターと思われているが、
特に海外では武道家、しかも一流一派の創始者であり、
武術界の革命家、そして哲学者として見られている。)は、

有形をもって無形と為し、無形をもって無限と為す
と言っている。

これは、守破離の事ですね。

どんなに形を正確に真似ても、
そこに無形の力が宿っていなければ、
効力を発揮しえない。

所謂、熟練の技とはならない。

教える側も、学ぶ側も、型を教える事で
形をつくるのは容易である。

しかし、そこに育まれていく
無形のパワーや技は教えるのも
習得するのも難しい。

教える側が真実を伝えようと
(今は秘伝部分は教えない教師が
多いようである)しても、

猫に小判とならぬように、
受け手側も十分に努力を
積まなければ、我が物にならない。

本当の価値あるものは、
使えば使うほどに、
効力を増すものである。

球は磨かれて初めて輝きだすのだから。

ちょっとやって物凄く効果を出し、
すぐに身に付き、出来るようになるなど
と言う都合の良いものは、
そうある訳ではない。

無いと考えるべきである。

WTSは習得するのは容易であるが、
それを使いこなす為の
頭の使い方は重要になる。

しかし、それが出来れば
努力せずして大きな力を
出すものである。