ワールドセラピーシステム

マニアックな話

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やはり先月のセミナーでの話です。
これは少しオステオパシーに興味があり、
また少し知っている人には興味深い話でしょう。

オステオパシーの創始者であるA・T・スティルは、4冊の本を
書いています。「自叙伝」「哲学」「哲学と機械的本質」、そして
「研究と実践」です。スティル先生の研究家であるそのセミナー
講師の先生がおっしゃるには、それらの本の中でも最も重要なものは
「哲学と機械的本質」だそうです。

ところがこの本は80年以上も前に姿を消していたそうです。
ですから今のD.O.(オステオパシーの先生)の先生の先生の先生位まで
この本を読んでいなかったというのです。そしてもっと驚いたことには、
今のD.O.も、創始者スティルの本を、ほかの本も含めてほとんど
読んでいないそうです。

もちろんスティル先生のことも知っているし、何を言っているかも知っていて、
また先生たちから伝え聞いて知っているけど、それでも全ての本は
読んでいないそうです。もっとスティル先生の本は読まれるべきだと、
その時のセミナーでは言われていました。

しかしスティル先生の本は、アメリカでも「オステオパシー・パラドックス」と
言われ非常に難しいそうです。スティル先生はその本の文章に、自分の
体験・その当時の社会情勢・その当時の流行のこと・また機械に例えて
話を進めたりしています。例えばオステオパス(治療する人)のことを
エンジニアといったりします。

特に戦争体験や、自分がその時の恩賞をもらえなかったことの、
少しの怒りが入っての話しなど、全てを理解していないと
その文章を理解できないそうですが、それでもスティル先生の本は
読まれるべきだそうです。